もうひとつの核なき世界
原爆、帰還兵、原発。
核をめぐる真実のルポ。
2011年3月。
福島第一原発事故により、それまで原発依存の生活を送ってきた日本人は、改めて生活のあり方を問われるようになった。
事故から3年以上経つ現在も、故郷に帰れない人々がたくさんいるという現実。
それほど、「放射能汚染」の被害が甚大であることを、私たちは日々実感させられている。
本書は、2009年のオバマ大統領の「核なき世界」という演説に端を発した「核」をめぐるルポルタージュ。
この演説後もアメリカ政府が年々核兵器関連予算を拡大していること。
劣化ウラン弾による被曝の後遺症に悩まされながらも、何の補償も与えられないどころかその声すら無視される帰還兵たちの存在。
戦争勃発以降、イラクで増え続けるがん患者や先天性障害児。
そして唯一の被爆国として、広島・長崎を中心に反核メッセージを世界に発信し続けながらも、原発輸出に力を入れ続けてきた日本。
それらの現実を、著者は丹念に取材しながら、「核」とはいったい何を指すのか、その根本からを考え直すべきだと訴える。
文庫化にあたり、原発事故を経た現在の視点で、著者が新たなメッセージを加筆。
いまこそ日本人が読むべき、真実のルポ。
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