憂鬱なヴィランズ
‘絵本’を巡る悪役たちの物語――最終章。
返却用のハンコをPOMに奪われ、‘絵本’の返却はおろか、貸出期間を延長する術すらもなくした兼亮たちは、萩原きいろを確保し、彼女の『金の卵を産むガチョウ』の能力で新たな貸出カードを産ませようとしていた。
そんな彼らの前にきいろ奪還のため、‘絵本’をばらまいた張本人である‘先生’が現れ、事態は急転、直接対決へ――。
だが、幻覚を使う『ハーメルンの笛吹き男』の能力は圧倒的だった。
村瀬一郎は戦闘不能となり、貸出カードを破り捨てられた兼亮は、『赤ずきん』のオオカミに取り憑かれ、月夜チームは壊滅的状況に陥ってしまう。
そして、‘イラストレーター’のエルモもまた、保護という名目のもとに月夜をPOMの研究所へ連れ戻すべく独自に動き始めていた……。
最悪な結末が描かれた‘絵本’と、その悪役たちの物語、ついに最終章! 月夜と兼亮が行き着く結末は、ハッピーエンドか、それともバッドエンドか?※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
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