COMIC
GAME
G動画
G写真
ラノベ
通販
いいね
Rank

香港の甘い豆腐

初めて訪れた香港で知る、私の出生の秘密。
学校に行っていないことが母親に発覚し、厳しく詰問されていた女子高生の彩。
その母親との諍いの最中に、うっかり口にした、「どうせ父親も知らないから」という言葉がきっかけで、母親は突然、半ば強引に彩を香港へと連れ出す。
どうやら彩の父親はいま香港にいるらしい。
生まれてからこのかた彩には父親という存在の影すらなかった。
自分がうまくいかないことの全ては、そのせいではないかと思っていた。
頭が悪いのも、溌剌としていないのも、夢がないのも、希望がないのも、全部。
とはいえ父親に会いたいとは一度も思ったことがなかった。
そんな彩の気持ちも知らない母親が、彩に唐突に訊く。
「懐かしい感じ、する?」「するわけないじゃん、香港になんか来たことないのに」。
すると母親は「遺伝子には町の記憶は入ってないのね」と思いもかけないことを口にした。
もしかして、私の父親は日本人ではないのだろうか、香港の人? そう疑問に感じ動揺する彩だったが、熱気と活気に溢れる香港の街、そして力強い響きを持つ広東語に惹かれるうちに、少しずつ気持ちがほどけていく。




ユーザレビュー
  • 0
  • 0
  • 0



ライトノベル・小説
©LOQUY 2018-2024 AllRight Reserve.