速球で鳴らした玉村謙太郎は、8年間所属したチームを解雇され、別のチームでバッティング投手を務めていた。<br />花形選手時代にも増して、一軍のために日頃の精進が常に要求された。<br />2年目に入り、今まで見えなかった野球への熱い情熱を見出していた彼に、ある日転機が訪れる(「ビリケン打撃投手」)。<br />恋愛あり、犯罪あり、ミステリーあり。<br />パワーあふれる気鋭が多彩な趣向を凝らした野球短編小説集。<br />新作2編収録。<br />