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脳を食む虫

鹿茸(ろくじょう)を鼻に当てて嗅ぐべからず。
小さき虫ありて、鼻より入りて脳を食(は)むといへり。
(徒然草 第149段)「屋宜優子」はなぜ錯乱状態のまま赤羽西署から帰されたのか。
その行方を追う新米女性刑事「堀川麻耶」。
消えた優子の残した謎の言葉が、闇に生きる者たちを血にまみれた暗闘へといざなう。
肥大化し腐食した警察組織。
妄覚に憑かれた男。
貪欲な倒錯者。
策動する麻薬密売組織。
そして、堕ちた英雄―汚名刑事「鎮目将義」。
複雑に絡み合うカネとクスリと利権の糸の中、徐々に姿を見せ始める未曾有の大量殺人。
薬物汚染の恐怖を描いた狂気と退廃のノワール・ミステリー。
著者プロフィール1959年2月16日、京都生まれ。
ジャーナリスト。
取材・執筆活動のほかに、テレビ等で銃器評論家として活躍中。
映画や漫画の監修も手がける。
著書に『銃社会ニッポン』(テレビ朝日出版)、『銃器犯罪』(現代書林)、『汚名刑事』(小学館)などがある。




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