月をさすゆび
ヤンキー、お坊さんになる!? 藤井善行32歳。
独身。
売れないカメラマン。
高校時代は、かなり悪かった。
跡継ぎのいない叔父の寺を存続させるため、というのは建前。
叔母の「儲かる副業」の言葉に釣られ、仏教学院に入学する。
試験は、面接のみ。
ひとつだけのクラスは、下は十代から上は定年を迎えた方まで、老若男女バラエティに富んだ構成。
中には、東大のインド哲学科卒のインテリまでいる。
善行は、慣れない仏教の作法に戸惑いつつ、一年限定とはいえ、久しぶりの学生生活がはじまった。
そんなある日、善行が入学以来気になっていた、隣の席の女子大生から写真を教えてほしいと頼まれる。
今まで接することもなかったお嬢様属性女子との撮影会や、クラスメイト達と被災地にボランティアに行くことで、次第に善行は仏教に対してポジティブになっていくのだった。
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