その秘奥義を使った者は、必ず死ぬ。<br />天保十一年陰暦六月。<br />牛久藩の勘定方下役の岡部隼人は、藩の特産品の取引をめぐる不正が行われていることに気付く。<br />懐柔策と思われる不審な動きが続くなか、決定的な証拠を掴んだ隼人は、藩主への直訴を決断する。<br />その行く手には、剣のライバルでもある悪徳侍が待ち受けていた。<br />