詩人・金子光晴が最晩年に語った極彩色のザンゲ詩人金子光晴最晩年の性の実相を表現した、桜井滋人の聞き書きによる物語。<br />エロチックな夢と現実のはざまを行き来する妄想を忠実に文章化、何度も結婚と離婚をくりかえした森三千代の目からかくれ、多くの女と逢瀬を楽しんでいる。<br />虚と実の境目が融け、夢物語のように見えるが、社会に対する詩人の視線は衰えず、鋭い。<br />