三段目力士・桐疾風の波瀾万丈の物語名古屋場所6日目。<br />入門2年目、三段目東三〇枚目の桐疾風は、新幹線に乗るために急いでいた。<br />部屋唯一の関取・激浪関の付き人を振り切ってきたのだから、帰ったら半殺しの目にあうかもしれない。<br />でも、もうすぐ会える恭子姉さんと純ちゃんの笑顔を思い浮かべていた――。<br />大志を抱いて入門した訳でもなかった彼が、次第に相撲への情熱をみなぎらせていく、恋あり、誘惑あり、病気あり!?の波瀾万丈の痛快物語。<br />