福永武彦 電子全集
福永の‘もうひとつの顔’「探偵小説作家・加田伶太郎」の作品を中心に、推理小説、エッセイ、翻訳作品などを収録。
収録作品は、福永武彦の別のペンネーム、加田伶太郎名の探偵小説等、推理小説を巡るエッセイ『深夜の散歩』(中村真一郎、丸谷才一共著)、推理小説に関する雑文、解説、および翻訳作品など全49篇を収録。
名探偵・伊丹英典が活躍する探偵小説「完全犯罪」、「幽霊事件」、「温室事件」、「失踪事件」、「電話事件」、「眠りの誘惑」、「湖畔事件」、「赤い靴」8篇に加え、「女か西瓜か」、「サンタクロースの贈物」、「素人探偵誕生記」、船田学名で記したSF作品「地球を遠く離れて」等を初刊版、決定版の2種ずつ収録している。
探偵小説においては著者の加田伶太郎は文学作品の創造を目指しておらず、「筋とトリックと推理」を本質的要素として、エンターテインメント性を追求している。
推理小説作家・都筑道夫いわく「日本推理小説史上でもユニークな地位をしめる本」と讃した‘福永武彦のもうひとつの顔’である。
また、知的愉楽としての大好きな探偵小説の名作に言及したエッセイ集『深夜の散歩』のうち福永執筆分を完全収録。
その他、推理小説への関連文、乱歩、清張作品集への解説文のほか、翻訳作品としてメースン作『矢の家』等を収録。
附録として、福永武彦直筆署名の入った本『完全犯罪』、『加田伶太郎全集』と、「湖畔事件」「サンタクロースの贈物」の創作ノート等を収録する。
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