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返却はお早めに あやかし文庫へようこそ

呪いの解決法が書かれた本は延滞中!? 術師を生業としていた兄の命日に部屋へ黒い風が入り込んで以来、あやかしの姿が見えるようになってしまった有末かなで。
ふわふわした喋る埃の塊のようなものに「呪い」だと言われ、対価(チョコレート)と引き換えに、「ひいらぎ文庫」に行けば呪いを解ける方法が書かれた本があるはずだと教えてもらう。
次の日の放課後、枯れ草だらけの原っぱと林を越えてなんとか「ひいらぎ文庫」にたどりついたかなでだったが、玄関前に寝ていた金色のキツネのしっぽをうっかり踏んづけてしまう。
そのキツネに男の声で文句を言われ、喋るキツネなのか動物の言葉までわかるようになったのか混乱するかなで。
そんなかなでを「ひいらぎ文庫」の中へ招き入れてくれたのは、「ひいらぎ文庫」の室長で浮世離れした美貌の長谷川柊だった。
ところが、かなでの目的の本は延滞中! 困るかなでを見かねた長谷川の厚意で、長谷川の式神だという喋るキツネの未明(みはる)を留守番役に、かなでは長谷川と一緒に延滞本を取り立てに行くことに。
しかし、本の借主と一緒に本の行方がわからなくなっていて!? あやかし×本がもたらす、心に響く思い出の物語。




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