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新米獣医ですが、妖怪の診療はじめます。

祖父の後を継いだ新卒女子の診療所生活は?大学の獣医学部を卒業したばかりの、新米獣医師コハル。
春からは晴れて田舎の瑞杜町で、獣医である祖父の診療所を手伝おうとしていた矢先、頼みの綱にして仕事の大先輩だった祖父が急逝してしまう。
急遽、跡継ぎとしてたったひとりで診療所を再開することになったコハルのもとに、再開初日に急患がやってくる。
それは血まみれの黒犬で、自分のことを「蒼灯(そうび)」だと名乗った。
「まさかしゃべる犬が診療にくるなんて!?」と内心大パニックのコハル。
なんとか傷口の縫合手術をやってのけたその翌日、診療所の台所には当然のような顔で朝食を作る見知らぬ青年の姿が……。
「妖怪って知ってる? 結構あちこちにいるんだよ。
人間が気付かないだけで」――あっさり言ってのける青年・蒼灯の言葉どおり、それからの診療所には、ごく普通の患畜に混ざって、いろいろな妖怪が訪れてくるように。
蒼灯の説明によれば、そもそもコハルの亡き祖父のアキトモが、彼らの間では有名な存在で、獣医の傍ら妖怪の診療もしていたというのだ。
動物の診療もままならない新米獣医だというのに、未知の存在である妖怪の面倒までみることになったコハルの運命は……?




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