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万葉集歌解き譚

万葉集の歌の数々が味わえる!新シリーズ。
日本橋の伊勢屋で奉公する助松には、父親の大五郎がいた。
しかし、一年半前に伊勢屋の仕事で富山に出かけたまま、行方不明になっていた。
父は、助松に日記を残していた。
このことは決して他人に話さないように言われた。
日記には和歌らしきものがいくつも書かれている。
伊勢屋の一人娘しづ子は助松より六歳上で、和歌が好きで賀茂真淵に学んでいた。
そして、店の大切な客人である占い師の葛木多陽人も和歌に造詣が深かった。
多陽人は京都生まれの京都育ちで、回りがぽかんと見惚れてしまう程の美男子だった。
助松は、二人に事情を知らせずに日記に記された歌の意味を少しずつ、教わっていた。
ある日、体調を崩した大友主税という若い侍を助けたことがきっかけで、しづ子に和歌を学びに主税が訪れるようになった。
しかし、主税がしづ子に近づいたのは別の理由があったのだった。
その後、しづ子は密かに姿をくらましてしまう。
大五郎としづ子の失踪には、関連があったのだ。
日記に記された和歌の数々には、どんな意味があったのか。
一連の謎は解き明かされるのか――。
万葉集の和歌が面白さが判る、新シリーズ!




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