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うちの宿六が十手持ちですみません

可愛さ余って憎さ百倍――でも、愛してる!江戸は柳橋で一番人気の芸者・菊弥は、男まさりで気風がよい。
芸は売っても身は売らないを地でいっている。
そんな芸者仲間からの信頼も厚い菊弥だけれど、ただ一つだけ欠点がある。
実は、根っからの「ダメ男好き」なのだ。
恋人で岡っ引きの北斗は、誰がどこからどう見ても、「ダメ男」。
しかも、自分は「デキる男」と深く思い込んでいる。
なのに、菊弥は恋心が全然吹っ切れない。
その「ダメ男」で恋人の北斗が、「菊弥馴染みの大店が盗賊に狙われている」と知らせにやって来た。
もちろん、しっかり小遣いをねだるのを忘れないところが、腹が立つ。
事件を解決しようとしているのか、それとも、引っかき回そうとしているのか分からない、飄々とした北斗の姿を見て、菊弥はひとり呟くのだった――。
「世間のみなさま、すみません」新進気鋭の人気作家が描く、ほのぼのお笑い捕物帖第一弾!




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