9月9日9時9分
愛される快感と、「人」を想う難しさ――。
バンコクからの帰国子女である高校1年生の漣は、日本の生活に馴染むことができないでいた。
そんななか、高校の渡り廊下で見つけた先輩に、漣の心は一瞬で囚われてしまう。
漣は先輩と距離を縮めるが、あるとき、彼が好きになってはいけない人であることに気づく。
それでも気持ちを抑えることができない漣は、大好きな家族に嘘をつくようになり……。
忙しない日本でずっと見つけられずにいた、自分の居場所。
それを守ることが、そんなにいけないことなのだろうか。
過ぎ去ればもう二度と戻らない「初恋」と「青春」を捧げ、漣がたどり着いた決意とは。
三浦しをんさんも大絶賛!!気鋭の作家が挑む傑作長編、満を持して刊行!バンコク在住の著者だからこそ描けた、国境を超えた名作!!「影を帯びながらも、なんてまばゆい小説だろう。
痛みを抱えて生きる私たちに寄り添って、「きっと大丈夫」とささやきかけてくれるようだ。
」 ――三浦しをん
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