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千歳くんはラムネ瓶のなか

私を見つけてくれて、ありがとう。
すべては変わってしまった。
唐突に、劇的に。
どうしようもないほど残酷に。
けれど、ひとりで塞ぎ込む時間を、彼女は与えてくれなかった。
「あの日のあなたがそうしてくれたように。
今度は私が誰よりも朔くんの隣にいるの」――1年前。
まだ優空が内田さんで、俺が千歳くんで。
お互いの’心’に触れ合ったあの日。
俺たちの関係がはじまったあの夜を思い出す。
優空は言う。
「大丈夫、だいじょうぶ」月の見えない夜に無くした何かを、また手繰りよせられるというように。
……俺たちの夏は。
まだ、終わらない。
※「ガ報」付き!※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。




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