火を操ることができる須佐の一族の生き残り、焔姫は、人身御供を要求する山の犬神、銀を殺すため生贄として山に赴く。<br />犬神は銀の髪の美しい男の姿をしていた。<br />「見事な乙女だ。<br />お前が欲しくなった」焔の渾身の攻撃もものともしない銀は、姫を陵辱して住み処に連れ帰る。<br />人の行き来かなわぬ神域に隠された姫は逆襲の機会をうかがうも、銀を慕う小妖精や銀との交流を通して、彼の情の濃さと深い孤独に気付き、惹かれ始めるが……。<br />