サックス奏者の大和は、ある日のライブで懐かしい相手に再会する。<br />十年前まで母が住み込みで働いていた屋敷の息子で大和が憧れを抱いていた一つ年上の相手、明樹であった。<br />冷たくも美しい明樹は、再会してからも高飛車な態度で大和を振り回してくるが、儚げで危うい明樹に大和の心は今また惹かれ始めていた。<br />そして、明樹が聴覚を失い始めていると知り、二人の関係はさらに深まっていく――。<br />※本文にイラストは含まれていません