旧知の経営者仲間が集う「箱根会」の夜、中条夏子はかつての親友・黒羽姫乃を殺した。<br />愛した男の命を奪った女の抹殺を自らの使命と信じて。<br />証拠隠滅は完璧。<br />さらに、死体が握る‘カフスボタン’が予想外の人物へ疑いを向ける。<br />夏子は完全犯罪を確信した。<br />だが、ゲストの火山学者・碓氷優佳は姫乃が残したメッセージの意味を見逃さなかった。<br />最後に笑う「彼女」は誰か……。<br />