みだらな素描
「とうとうキスしちゃった……」先に体を離した川村英子が、笑顔を見せて言った。
雨宮は、相手の意図がわからないまま、甘美な短いキスの余韻の中にとり残された――。
妻と妻の友人・英子の三人で過ごす海辺の別荘で、雨宮を英子が誘惑できるか妻と賭けをした、という。
いったいなぜ? やがて、異様な嫉妬を見せる妻。
その妻の前であからさまに誘惑する英子。
三人の行方は!?(表題作「みだらな素描」)。
性の恍惚の裏に静かに忍び寄る死の影、絡み合う男女の心理が生み出したおぞましい欲望と恐怖……円熟の名手が放つ官能サスペンスの傑作集!
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