「手紙に描かれた風景を探してほしい」旅行作家・茶屋次郎が受け取った一通の依頼状。<br />依頼人・朝波貴士は十年前に突然姿を消した元恋人の行方を捜していた。<br />茶屋はその風景を、歌にもなった神田川とみて調査をはじめる。<br />しかし、そこで見つかったのは朝波の他殺体だった――。<br />過去の失踪と依頼人の死。<br />茶屋が辿りついたのは、静かに深く、人の心の奥底に流れる闇だった。<br />