昭和から平成へ。<br />新宿、銀座と渡り歩いた仙田は、神田の地に再びバー〈ルヰ〉を構えた。<br />神田の夜を賑やかにしてみせる――それは老境に立つ仙田の最後の夢だった。<br />過去を背負う女たち、老やくざ、芸人たち…様々な人間が交差する都会の夜を名手が描く。<br />「雨やどり」「新宿馬鹿物語」に続く夢の酒場の物語、待望の電子化。<br />名手の筆致に、あなたはきっと、こんな素敵なバーに行ってみたいと思うはず。<br />