霙舞い落ちる冬の夜更け。<br />金貸しの使用人・多助が主の善兵衛を殺し、人質を楯に立て籠もった挙げ句、自殺した。<br />騒ぎは落着したと思われたが、見習い与力として出役した青柳剣之助は疑念を覚える。<br />使命感を燃やし、密かな探索の末に辿り着いたのは、非情なる真実だった…。<br />戸惑い迷う伜を見つめる剣一郎が、父として、’青痣与力’として、取った意外な行動とは?