京、尾張、駿河と殺しを続ける凶悪犯「絵師」が江戸に入った。<br />殺す相手の似顔絵を描くという特異な犯行で知られていた。<br />臨時廻り同心・鷲津軍兵衛は、絵師を追う駿府町奉行所の同心・西ヶ谷に助力することに。<br />そんな折、軍兵衛はひとりの浪人と出会う。<br />気に入りの酒場で、伊良弥八郎と名乗る男と気持ちの良い酒を酌み交わすも、その表情仕草に尋常ならざる陰を見る――。<br />