八丁堀同心たちを陰日向に支える料理屋‘はないちもんめ’のお紋、お市、お花は、尼寺の法会で振る舞われた料理に目を瞠る。<br />それはピリリと辛い未知の味だった。<br />博識の板前目九蔵をもってしても味付けの方法は判らないという。<br />法会で出会った双子姉妹も、座敷牢にいる義兄のため、似た味の料理を探しているが……。<br />味の記憶が事件の鍵を握る、かしまし推理と料理帖。<br />