食王
大手外食チェーンのオーナー社長・梅森大介は、築地の仲卸「桶増」社長から中古ビルを購入した。
麻布の一等地だが裏通りに面し、飲食店は死屍累々の立地だった。
そんな悪所を引き受けたのは、かつて銀行に騙され死を覚悟した梅森を、資金援助で救ってくれた社長の大恩に報いるため。
とはいえ買ったからには、ここで商売を成功させたい。
全社員にアイディアを募るが、しかし反応は皆無だった。
次第に梅森の無謀を咎める声も出始めたそんな折、ビルを丸ごと貸してほしいという人物が現われ、梅森の夢もここまでかと思われたが……
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