フシノカミ
『古代文明の伝説にあるような便利で豊かな生活』を今世に取り戻すため、領都イツツに留学したアッシュは、堆肥とトマトの食用化問題に一区切りをつけていた。
さらに、人狼との戦いで負った傷も癒え、アッシュは再び都市全体の生活水準向上を目指す。
そのさなか、アッシュが所属する軍子会では、少年ヘルメスの夢が嗤われていた。
騒ぎの原因は、ヘルメスが手にしていた歪で不格好で――しかし、精緻な細工物。
それは、紛れもない航空機の模型だった。
自動車どころか内燃機関すら存在せず、絶対に空を飛べないと口々に嗤われる中で、ヘルメスはただ一人、諦めることなく空飛ぶことを夢見ていた。
空へ思いを馳せるヘルメスに感銘を受けたアッシュは、彼を嗤う人を見返すため、そして自身の夢のためにも、ヘルメスとともに航空技術の再現に挑む――!理想の暮らしを手にするため、世界に変革をもたらす少年の軌跡を紡いだ文明復旧譚、第三幕!
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