花香る姫と独眼の冥王
「おまえは自分のことを分かっていない。
おまえはどれだけ男を惑わす匂いを放っていると思っているのだ」森と湖に囲まれた中立国の姫であるティナは、生まれつき身体から花のような香しい、いい匂いがする特別な体質の持ち主だった。
国を治めていた両親が他界し、その座を引き継いだ伯父ロマーノから、冥王と恐れられている大国アルティリュウスの国王との政略結婚を命令され、男勝りなティナは侍女ハンナとともに城を抜け出す決心をする。
目指すは大好きだった母の祖国、リビアル。
だが旅路の途中、二人は森の中で野党に囲まれてしまう。
絶体絶命の時、現れた黒髪の騎士は――。
独眼の冥王と恐れられた男と、花香る勝気な姫との物語は、国家間で渦巻く黒い陰謀に巻き込まれながらも、甘く熱く奏でられていく。
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