高校生のかずさは、生まれた時からずっと母・弓子と二人で生きてきた。<br />ある日、弓子から「結婚したい人がいる」と告げられ、木工作家の慎一と自分と同い年だという息子・葵と顔合わせをすることに。<br />初めて会う葵は、真面目で臆病なかずさと違い、まっすぐで自由で――夜空を取り込んだような黒い目で、健やかに笑った。<br />そして、弓子と慎一は結婚し、二人は兄弟になるが……。<br />心を溶かす、初雪色の恋物語。<br />