父を知らずに育った智朗は、たった一人の家族だった母を亡くして伯父の家に引き取られた。<br />けれど頑固な伯父とは衝突してばかりのうえ、 従兄の克巳からは屈託もなく言い寄られ、智朗は早くこの家を出て独り立ちしたいと思っていた。<br />ところが、心臓の病にも負けず明るく見え た克巳には、実は智朗が思いもよらぬような秘密があり……。<br />きみを守りたい、そして癒したい――あの名作が、書き下ろし短篇とともに甦る!!