山鏡
「どこかで生きてるのよ」「半田がか?」「そう。
音楽に生きたかったって、言っていたし」山登りの途中で行方不明になった アマチュアのチェロ演奏家 、半田。
私は、友人である彼を見つけるため、その日彼が歩いたルートを辿ってみた。
途中、地図にない池を見つけたとき、風に乗ってメロディが聴こえて来た。
チェロの音色だ。
思わず、その音に聴き入った。
まるで半田が演奏しているようだ…。
池から聞こえてくるチェロの音色、そして池の底に沈む鏡。
「音楽に生きたい」と望んだ半田の身に起きた、不思議な出来事とは。
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