近代表記の揺籃
本格的な言文一致体で初めて書かれた小説と評価され、近代文学史的にも近代日本語史的にも、重要な作品・資料として位置付けられてきた二葉亭四迷の『新編浮雲』。
しかし、「文字や記号がどのように使われているか」といった表記上の工夫やその意図に関しては、これまで詳しく記述されることがなかった。
本書では、『新編浮雲』における「文体改革」が「表記改革」であったことを主張し、改めて表記への注目を呼びかけている。
「漢字」「平仮名」「句読点」「括弧記号」など、項目ごとにその使われ方を細かく分析。
その新旧入り混じった、まさに「近代表記の揺籃」と言える劇的な様相を読み取っていく。
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