綿摘み労働者のリディオスとシーラは貧しいながらリディオスの母と三人で幸せに暮らしていた。<br />ところがある日、娘狩りと呼ばれる連中にシーラが浚われてしまう。<br />リディオスはシーラを取り返そうと家を出るが、道中で出会った老婆によって、母が隠していた自らの出生を知り、愕然となる。<br />このままここにいては危険――そう思い、屋敷を出たが時すでに遅く、悲劇の歯車は動き出していた。<br />