僕の諭吉おじさん
衝撃の短編ミステリーが大幅加筆して文庫で登場! 「諭吉おじさん」の秘密とは? 母親の真の姿に戦慄が走る! ? 小学二年生の陽太は、母親から唐突に一万円を渡される。
「これあげるわ。
好きなもの買っていいわよ」。
困惑と高揚。
大金を手にした陽太は一つの結論を出す――。
時は流れ、陽太はとある事件によって、逃れられない呪縛を引きずり生きていた。
葛藤しながらも、彼の抱える闇と向き合おうとした同級生の春樹。
事件をきっかけに無気力となった陽太を見守り続けた祖父の雄二。
そして、偶然に入ったパン屋で出会った陽という女性。
彼らの存在が、歯車を思わぬ方向に動かし始めた。
闇の中で見えなかったもの。
陽との出会いによって、陽太は再び過去と向き合う決心をする。
全ての引き金となった、諭吉おじさんの過去と。
見鳥 望(みどりのぞむ):奈良県在住。
本作にてデビュー。
usi(うし):イラストレーター。
『僕らの世界が終わる頃』,『池袋カジノ特区UNOで七億取り返せ同盟』(共に新潮文庫)、『5分後に意外な結末』シリーズ(学研教育出版)など多数の装画を手掛ける。
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