敗戦後の混乱の中、金俊平は自らの蒲鉾工場を立ち上げ、大成功した。<br />妾も作るが、半年間の闘病生活を強いられ、工場を閉鎖し、高利貸しに転身する。<br />金俊平は容赦ない取り立てでさらに大金を得るが、それは絶頂にして、奈落への疾走の始まりだった……。<br />身体性と神話性の復活を告げ、全選考委員の圧倒的な支持を得た第11回山本周五郎賞受賞作。<br />