東京大学を出て一流銀行に勤めるも、出世とは無縁。<br />うだつの上がらぬ宮仕えを34年、悪妻に虐げられた結婚生活を26年続けてきた岩沢千秋、56歳。<br />定年退職を迎える日、彼は人生最大の賭けに打って出るが、思わぬトラブルに見舞われ、人生最悪のピンチに追い込まれる……。<br />経済小説の第一人者が描く、哀歓に満ちたサラリーマン小説。<br />