生まれついて父はいない。<br />そして幼くして、母までも事故で亡くしたひな菊を支えたのは、親友のダリアだ。<br />ダリアがブラジルに旅立ち十数年、二十五歳のひな菊は、ダリアとの「林の中」の鮮やかな想い出を胸に今を生きる――。<br />哀しくも温かな人生をひな菊は語る。<br />奈良美智とのコラボレーションで生まれた夢よりもせつない名作。<br />