誰もいない
もうひとつの「家」に帰る彼を、今日も見送る杏子。
病身の妻を持つ彼の訪れを、ひたすら待つみずき。
彼女たちは、’男の嘘’を許しながら、自らも秘密を重ねていく。
それは破滅か? 前進か? 家族ある男を愛してしまった女に必ず訪れる’あの苦しみ’が、二人の’恋濃き女’を静かに狂わせた――。
「砂漠のように乾いた人生よりも、涙で潤っている人生をわたしは選ぶ」妻子ある男を愛した女だけが知る、強烈な官能と孤独とは。
恋愛小説の旗手・小手鞠るいの最長編であり、心震える傑作!
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