殺人の罪で服役後、幼少期から慕ってきた神侠会の美山勝治を頼りに、同会の松原宏和が率いる組に入った村上義一。<br />栄達をひたすら目指すが、松原と美山の対立が起こり、微妙な立場に立たされる。<br />守るべきは、組織の筋目か、己の義理か――。<br />二つの道理の間で揺れながらも、極道の世界でまっすぐに生きようとする男を鮮烈に描いた、傑作長編小説!