元映画監督の健は性を売り物にする風俗の世界に身を置き、それなりに実績を残していた。<br />しかし突然、警察にあらぬ嫌疑をかけられ全てを失ってしまう。<br />健は復讐を決意する。<br />それはタイトルもキャストもない非合法なあるヴィデオを世間に流すことだ。<br />「その時、俺達は神になるんだ」。<br />石原文学の新たな到達点を示す問題作「聖餐」を含む小説集。<br />