「朝、黄色い車を三台見たから、今日はいいことがあるかもしれない」。<br />魔女になりたい十歳の結仁は、葵と史人と毎日魔法の練習をしている。<br />三人でいると一番元気なのに、なぜかクラスでは上手にしゃべることができない。<br />さらにある日、七夕に書いた願い事を嘲られ孤立を深めていく……。<br />繊細で透徹した視点で描く、揺れ動く少女の心と自立の物語。<br />