お徒士組の市郎助は、新藩主が初めて入国する際の祝能で『道成寺』のシテに選ばれたことで、心ない人々の妬みを買う。<br />挙句四人の武士がそのよこしまな思いから、卑劣な企てを図り、市郎助の許嫁を死に追い込んだ。<br />四人への復讐を誓った市郎助は鬼と化し、六年の月日を経て、壮絶な報復を始める。<br />名匠が描く渾身の復讐時代小説。<br />