15年前に文学賞を取ったきりの自称作家の良多。<br />今では「小説の取材」と言い訳をしながら、探偵事務所で働いている。<br />現実を見ようとしない良多に愛想を尽かし、出て行った元妻。<br />父親に似ることを恐れる真面目な11歳の息子。<br />そして、46歳の良多を未だ「大器晩成」と優しく見守る母親。<br />そんな元家族が、ある台風の夜を共に過ごすことになり……。<br />