何角形でも描くことができる「金魚板」、黒い砂がはいったガラスびん、眼球のような緑のビー玉、暗号の書かれた紙、人間の「採点表」……。<br />少年が手に入れたおどろき箱の中から出てきた奇妙な道具。<br />それらがくれたのは、不思議な冒険と大人になるためのキップだった――。<br />短編小説の名手が贈る、温かな感動と深い余韻が心に残る物語。<br />