蛍川鉄道の藤乃沢駅で働く若手駅員・夏目壮太は‘駅の名探偵’。<br />ある晩、終電を見送った壮太のもとに、ホームレスのヒゲヨシが駆け込んできた。<br />深夜密かに駅で交流していた電車運転士の自殺を止めてくれというのだが、その運転士を知る駅員は一人もいない――。<br />小さな駅を舞台に、知らぬ者同士が出会い、心がつながる。<br />あったか鉄道員ミステリ。<br />