北京を首都とする大帝国建設の野望。<br />秀吉の目論見をよそに、唐攻めの戦果はなかなか挙がらなかった。<br />折しも、鶴松を失った秀吉に再び嫡子誕生の報が届く。<br />わが子を溺愛する秀吉は、われ亡き後の政権に異常なまでに執着し、一時は後継とした甥・関白秀次に死罪を申しつける……。<br />時代の寵児の果てしなき夢、狂気を孕んだ末期を描く圧巻の大尾。<br />