ぼくの腰に回した腕に、菜穂子が力を込めた。<br />ロードは濡れて光りながら、この世界のどこへでもつづいている。<br />ぼくと菜穂子とマシンは、今ようやく、同じひとつの夢を見始めようとしているのだ……。<br />長編オートバイ小説でありながら、著者自身が「鏡の中のガラスの船」の続編とも位置付ける作品。<br />