安政四年。<br />好色物で、かつ火事のたび大儲けする材木問屋の主人が殺される。<br />死人は「龍」の字をしたためた小さな紙片を握っていた。<br />怪しいのは番頭の龍蔵、出会茶屋の元締め龍次、商売敵の昇龍屋か?周囲には他にも「龍」がいくらでもいて……(「龍を探せ」)。<br />他全四作、南町奉行所隠密廻り同心・古知屋大五郎が難事件に名推理で挑む本格捕物帖の第一作。<br />