バリで精霊の存在を感じながら育ち、物の記憶を読み取る能力を持つさやかのもとに、ある日奇妙な手紙が届いた。<br />「庭を掘らせていただけないでしょうか」。<br />それは左手が動かなくなった悲惨な記憶をよみがえらせ……。<br />愛娘の世話や義母との交流、バリ再訪により、さやかの心と体は次第に癒えていく。<br />自然の力とバリの魅力に満ちた心あたたまる物語。<br />