老中水野忠邦の改革に楯突いたとして、南町奉行を罷免された矢部定謙に、桑名送りの沙汰が下った。<br />北町奉行遠山金四郎は、今生の別れをと、厳しい監視を掻い潜り矢部に会う決意をする。<br />一方、下谷の常磐津の師匠宅に賊が押し入った。<br />三両が奪われ、師匠の間夫が殺されたという。<br />探索を指示する金四郎だが、事件の裏に水野の手下の気配がして――。<br />